下手なクリスタルボウルの演奏があったので、徹底的にダメ出ししてみた

パソコン内のデータをアレコレ見ていたら、「2006年9月17日」というファイル名で、クリスタルボウルの演奏を録音したデータが見つかりました。約10年前の私の演奏のようです。

・・・この演奏が、いま聞くと本当にヒドかったです・・・。よくこんな演奏をしていたものだと思わせるヒドさ。もちろん、その当時は情報も少なかったし、とにかく悩みながらやっていたころとはいえ・・・本日は約10年前の私に、徹底的にダメ出しをしてみます。

録音データは20分以上の内容があったけれど、さすがに全部を公開するのはヒドすぎるので、最初の3分だけ。お聞き苦しいですが、こんな演奏でした。

10年前の私の演奏

では、ダメ出しをしていきます。

叩き方がバラバラ

低い音を叩くところからスタートしています。余韻をしっかり感じながら鳴らすのはよいけれど、なぜ2音目は叩いた後でこすってるんだろう・・・。3音目はまた叩いてるし・・・。やるならば、4回同じようなリズムで叩くべきですね。

肩を一回叩かれると振り向きますが、優しく繰り返しトントンされたら落ち着きます。叩くのは同じリズムで複数回が基本!

エアコンを途中で消している

ボウルの音ではない、「ピーッ」という電子音が聞こえています。たぶん、エアコンがうるさかったのでオフにしたのでしょう。うるさいと思うなら、最初から消しておくべきですよね。耳障りな電子音を響かせてしまいました。ほかにも、ガサゴソと動く音をたてすぎています。

クリスタルボウルの演奏中にノイズは禁物!電子音はもちろん、歩いたり服がこすれたりする音にも注意しましょう。

ビビリ音が聞こえている

ボウルをこすっているときに「ビリリリ・・・」と妙な響き方の、通称「ビビリ音」を出しています。これは、マレットの当て方が悪いか、Oリングの設置方法が悪いか、音量を上げすぎているのが原因です。ボウルにもダメージを与えてしまう、典型的な下手な演奏です。

ヒーリング効果と音量は関係ありません。癒やしの言葉なら、怒鳴り声よりささやき声の方がココロに響くものです。

音を止めている

1分43秒あたり、音がいきなり消えています。正しく鳴らせてなかったのでしょう。

クリスタルボウルは鳴らし方次第で、いい音も悪い音も出すことができます。技術を磨いていきましょう。

叩いた直後にこすっている

ボウルを叩いた直後にこすっている場面が何度もあります。響きが弱いクラシックフロステッドボウルの時代にはこういった奏法が多用されていましたが、叩いたときの音を活かす(伸ばす)こすり方ではなく、ただ叩いて・こすってになっているので、忙しない印象です。

クリスタルボウルは残響音の中に美しさがあり、その美しさとともに意識が変容します。残響音を大切に演奏していきましょう。

展開にストーリーがない

低い音で始まった後、高い音に切り替わり、いきなり大音量で鳴らしています。これでは、冷たい水風呂と熱い熱湯風呂を交互に入っているようなものです。ゆっくり・じっくり、一歩ずつ進むような鳴らし方をすべきですね。

ストーリーを考えることなく、ひたすら目の前にあるボウルを全部鳴らそうとしていたのだと思います。ボウル以外の楽器を使っていないのも、ストーリーが作れない一因でしょう。

 

わずか3分の間にこれだけダメなポイントがありました。恥ずかしいったらありません。

この後の私は、さまざまな場所で修行を続け、世界中の宗教音楽・メディテーション音楽から要素を取り込んで、現在のスタイルを構築しました。

最近の演奏はこんな感じです↓

 

クリスタルボウルは歴史がとても浅い楽器なので、演奏者ごとにボウルの解釈や、演奏方法が大きく違います。私は「豊かな音に包まれることでアタマの中が満たされていき、深いリラックス状態となって、その人が本来持っているパワーが蘇ってくる」という考え方をベースに演奏をしています。クリスタルボウルの「音」そのものはスピリチュアルなものではなく、音はキッカケ(ツール)として、そこから得られる体験がスピリチュアルなものです。

クリスタルボウル サウンド・バス スクールの実技講習では、その人が持っているボウルを使って、マンツーマンで徹底的に「考える」ことを行っていきます。

このボウルが持っている音はどういう世界なんだろう? これとこれを組み合わせると、意識はどう変わるだろう? 瞑想に向けた音の世界、ヒーリングに向けた音の世界。それを作り出すのは、すべて演奏者の技術です。

学んでみたい方、どうぞご連絡ください。実技講習のテキストも、よい感じの完成度ですよ。

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